ボンヤリしていても脳は働いている
私はよく湯船に浸かりながら、ボンヤリとしています。そんな時、様々なビジョンが見えることがあります。また休日などでも、好天なのに何処へも出かけず家でボンヤリとすることもあります。
これって、時間が勿体ないとか、折角の休日なのに、とか後から考えて悔やむこともしばしばです。
ところが、ある番組で、ボンヤリしている時に活発に働く脳の部位が有ることを知りました。
しかも脳内でも離れた部位が同期して働くらしいのです。そのことはfMRI(ファンクションMRI)という脳内の血流を数千のブロックに分けて観察・記録できる機械を使いデーターを集めて明らかに成ったそうです。
身体の部位でも脳は非常に多くのエネルギーを消費するそうです。そんな馬鹿なと思いますが何か作業をしている時よりも、ボンヤリとしている時の方が多くのエネルギーを消費するらしいのです。
この時に同期して働くのは後部帯状回(脳の後ろ側)と前頭葉内側(前頭葉の内側部分)で、何か課題をこなしている時よりも遥かに多くの血流が見られるというのです。
このことは、非常に不思議なこととして捉えられています。この何もしていない時に同期して働く部位の関連はデフォルトモードネットワークと呼ばれています。
マーカス・レイコル教授が発見したこの現象は、現在では盛んに研究が行われている分野でもあります。
現在いわれていることは、自己認識、見当識、記憶に関連しているらしいということ。
自己認識とは自分についての認識、見当識は自分が何をしているのかを認識することです。
ボンヤリしている時の脳内ネットワークは他にも多数存在し、離れた部位での同期が数多く発見されました。どうやら年齢を重ねると、このネットワークが繋がり難くなるらしいのです。それを利用して、初期のアルツハイマー病などの発見が可能と成りました。
若い人は遠い領域どうしが繋がっていますが、年寄りになれば遠い領域の繋がりが減ってしまうのです。
これは道路に例えれば、高速道路が寸断されると目的地に到着するのが遅く成るのと同じだというのです。つまりデフォルトモードネットワークの同期する範囲が少なく成ると、認知障害が生じるらしいのです。
とまぁ、この位のことは判明している訳ですが、それ以外にボンヤリしている時に脳がデフォルトモードネットワークを働かせて何をしているのか分からないそうです。
またこのデフォルトモードネットワークが活発過ぎても、或は不活発でも人間は健康では居られないそうで、何れの場合でも精神疾患に繋がるのだそうです。
長々と書きましたが私は無知ですから、ここまでは番組の受け売りでしかありません。
ただ素人が漠然と思うのは、研究者や発明家などが考え続けても得られなかった答えが、入浴中や散歩の途中に得られたという例が多いこととの関連です。
彼のスティーブ・ジョブズもボンヤリと過ごす時間を持っていたそうです。
このデフォルトモードネットワークが、研究結果などのデーターを無意識の内に整理し、突然のインスピレーションとして出力しているのではないかと思った訳です。
ついでに、私の時折見るビジョンも、そういう脳内ネットワークの働きの表れなのかも知れないと感じた次第です。
by bric_3410 | 2014-06-24 21:34