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誘惑に負けて・・・

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 今日はマイカーの1年点検の日でしたので、予約の時間に合わせて出掛け点検を済ませました。点検が終わったのが11時過ぎで、何処かへ行くにしても時間が中途半端なので、私はフラッと書店へ入りました。

実は、書店は私にとって危険な場所です。というのも面白そうな本を見つけると、誘惑に負けてつい買ってしまうからです。多い時には3~4冊も購入してしまいます。
ですから、懐具合に影響が大なので、書店には極力行かない様にしています。でも今日は行ってしまいました。
それで誘惑に負けて購入したのが『超高速参勤交代』という小説です。表紙はまるでコミックかと思わせるのですが、内容はしっかりした時代物の作品でした。

 参勤交代とは、江戸時代の大名に幕府が科した義務でした。大名たちは一年おきに江戸と自領の行き来を要求されましたが、道中は大名行列を組みその人数は100名程度から4000名以上にまで及んだといいます。当然、その費用は膨大なもので大名家の財政を圧迫しました。この小説は参勤交代で江戸から帰郷したばかりの小大名に、またまた江戸に来いという命令が届くところから始まります。

陸奥の国、湯長谷(ゆながや)藩15000石は、大名行列でお金を遣い切っていました。そこへ突然の江戸城への登城が命じられます。しかも登城の期限は、知らせが届いた日を含めて僅か5日しかありません。
お金も時間も無い、藩主の内藤政醇(ないとうまさあつ)は幕府の横暴に怒り、城代家老の相馬兼続は頭を抱えます。
相馬が知恵を絞り、政醇は選び抜かれた家臣と雇った案内人と僅か8人で江戸へと出立するのです。

無論まともなルートでは期限内に着けるはずもなく、一行は街道を無視して山中を一直線に江戸を目指します。幾ら小さいとはいえ、要所では行列を組んで見せねば成らず、奇想天外なアイディアでピンチを切り抜けようとしますが結果は如何に。
ストーリーは面白く痛快であり、人生の非情もあり、また人情の機微に触れる場面ありで、2時間程で読了しました。

by bric_3410 | 2014-09-14 18:03